訪問介護では生活援助サービスを提供するのも仕事の一つであり、ホームヘルパーはどこまで利用者の意志を尊重すべきか判断に迷うことも多々ある。
たとえば、そんなに汚れていないから大丈夫と1週間、タオルを洗わないという利用者もいる。
習慣的にタオルなどを数日洗わないで使用する人は結構多いものだが、実際には雑菌の繁殖が考えられ衛生的に良くない。
しかし、以前からの習慣をいきなり変えるのは難しいものである。
ましてや洗濯の支援が仕事内容に含まれていなければ、利用者が管理しているのでなかなか言い出しにくい。
そのような場合でも高齢者は菌などに対する抵抗力が落ちているため注意が必要だ。
1週間となると汚れも目立ち、雑菌もかなり気になる状況である。
洗わなくていいという利用者に対して強制することはできないが、衛生面を理解してもらえるような支援を心がけることが大事だ。
たとえば、今までは大丈夫だったが、これからは感染症のリスク軽減や病気の予防も含めて衣類やタオルもこまめに洗いましょうと助言することも重要である。
実際にノロウイルスや食中毒などの実例を引用して説明しても効果的だ。
ただし、生活習慣を変えることになるので、本人の身になって、心配していることが伝わるように、説明の仕方には十分な配慮が必要である。
決して、しなければならないというように、上から指導するような口調にならないよう、また、少しずつ変化していくようにすることが大切だ。